だいたいわかるぞ中国語

まったくのシロウトでも漢字を知ってりゃここまでわかる!!毎日のニュースを“眺めて”だいたいわかるようになろう!

2014年07月

中国語のニュースを見ていてよく思うんです。漢字が読める日本人なら、中国語の知識が豊富じゃなくても基本的なことさえ抑えれば、たいていの文章の大意はつかめるんじゃ? 

現代中国の事情がみえてくるニュースを楽しく読みながら、なんとなく少しずつ中国語がわかるようになる!?文法とかそういうことはとりあえず考えないで、ニュースを“眺めて”みませんか? 

無事でなによりでした。(たぶん)

今日もなんとなく中国語を眺めて、なんとなくわかりましょう。

今日は、地名に関わるお話です。

広州のニュースサイト「南都網」の記事です。

今日の見出し

キーワードは2つです。

「金边」 「驾驶舱」

さて、一つは地名ですが、どのあたりかわかりますか?

「金边」(金辺)
「プノンペン」です。プノンペンの地名ってそういう意味だったの!?と思って調べてみましたが、どうやら関係ないようです。なんでも、元々は「ペン夫人の丘」という意味なのだとか……。でもまあ、「金」がつくとなんだかめでたい感じはします。

「驾驶舱」(駕駛艙)
「コックピット」という意味です。

簡体字と日本語の漢字を見比べてみましょう。

「广」 「広」
「飞」 「飛」
「边」 「辺」
「紧」 「緊」
「驾」 「駕」
「驶」 「駛」
「舱」 「艙」
「现」 「現」
「烟」 「煙」
「雾」 「霧」

では、見出しの中身を見てみましょう。

「南航广州飞金边航班紧急返航 驾驶舱出现烟雾」
「南方航空の広州―プノンペン便が緊急帰航 コックピットで煙が発生」
「航班」「便」「フライト」の意味。
「返航」「帰航」
「烟雾」(煙霧)「煙や霧」

中国南方航空の広州発プノンペン行の6059便が、離陸して高度1500メートルまで上昇したところで、コックピットで煙が出て焦げるようなにおいがしてきたため、パイロットたちは酸素マスクをつけてメーデーをだし、広州に緊急帰航した、というお話です。この過程、たったの19分。

けが人などについての情報はありませんが、早く判断したので乗客には問題なかったのではないでしょうか。

今日のキーワードの一つは「プノンペン」ですが、プノンペンがある「カンボジア」は中国語で「柬埔寨」と表記し、発音すると「ジェンプジャイ」というような音になります。

無事(たぶん)でよかったですね。


「そんなつもりはない!」って時も…

今日もなんとなく中国語を眺めて、なんとなくわかりましょう。

今日は、私たちも同じような感覚を持ったことがあるのではないかと思われるお話です。

広州のニュースサイト「南都網」の記事です。

今日の見出し

キーワードは2つです。

「惹祸」 「盘点」

なんだか最近よく出てくる言葉もありますが、見覚え有りますか?

「惹祸」(惹禍)
「災いを招く」という意味です。

「盘点」(盤点)
「点検する」「棚卸をする」という意味です。

簡体字と日本語の漢字を見比べてみましょう。

「祸」 「禍」
「盘」 「盤」
「员」 「員」
「们」 「們」
「时」 「時」

では、見出しの中身を見てみましょう。

「“因笑惹祸”——盘点官员们不合时宜的微笑」
「“微笑みが招いた災い”――官僚たちのタイミングの悪い微笑みを点検」
「因~」「~によって」「~のために」という風に原因を示す。
「官员」(官員)「役人」「官吏」
「~们」(們)「~たち」と複数を表す言葉。
「不合」「合わない」「一致しない」


このところの腐敗取り締まりキャンペーンなどのせいもあって、外での飲み食いやファッションにまで気を遣わなくてはならなくなっている中国の官僚のみなさん、ほかにも気を付けなければならないことがあるようです。

記事が扱っている写真はだいたい共通点があります。「許してください」あるいは「助けてください」と、その人物に縋り付く人がいるという点です。そして、縋られつつ、その当の本人はにやりと笑っていたりするという……。さらにくわえタバコをしてたりすると、より悪く見えてしまいます。周囲の市民を嘲笑っている旧時代の悪代官のようなそんな図ではありませんか。

smile

何かの教祖様ってわけじゃないです。この人は浙江省烏義工業団地の官僚…

写真というのは恐ろしいものです。ほんの一瞬を切り取るので、あるいは動画なら違う印象を与えるかもしれないものでも、その一瞬だけだと誤解を生む……というものは少なくないかもしれません。そして、その画像がインターネット、特にSNSを通じてあっという間に多くの人の目に触れることになる。それもおそらくは酷いコメントと共に……。

もちろん、本当のところはどういういきさつでその人物が笑っていたのかどうかなんてわかりません。記事のなかでは「場を和ませたかった」とか「これが地顔なんだ!」という弁明も紹介されています。なかには、本当に市民を軽んじているような人もいるでしょうし。

日本でも政治家の失言はあっという間に国民全体の話題になりますが、中国では表情にまで気を配らなくてはならないという……気の毒のような自業自得のようなお話でした。

理想の人は見つかった?

今日もなんとなく中国語を眺めて、なんとなくわかりましょう。

今日は、中国も日本もなんのかんの言って同じことやってんなあってお話です。

ニュースポータルサイト「網易」の記事です。

今日の見出し

キーワードは2つです。

「相亲」 「俯卧撑」

前にも出てきた言葉があるかもしれません。

「相亲」(相親)
「お見合いをする」です。

「俯卧撑」(俯臥撐)
「腕立て伏せ」です。なかなか使う機会のない言葉なので、知りませんでした~!3つの漢字を分解して見てみると「俯(うつむ)いて」「臥(ふ)せて(腹這いになって)」「撐(ささえる)」。なーるほどー!

簡体字と日本語の漢字を見比べてみましょう。

「广」 「広」
「东」 「東」
「军」 「軍」
「亲」 「親」
「现」 「現」
「场」 「場」
「卧」 「臥」
「撑」 「撐」

では、見出しの中身を見てみましょう。

「广东百名军官参加相亲会 现场做俯卧撑」
「広東省の100名の軍人がお見合い会に参加 その場で腕立て伏せをする」
「做~」「~をする」という意味になります。

7月26日、広東省の仏山市で、武装警察や空軍等に属する軍人100人と一般女性100人のお見合い会、つまり婚活パーティーが行われたのだそうです。

写真特集なので、原文のページを開いてぜひ写真をごらんになってみてください。

miai

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軍人さんと女性たちが大きなテーブルに向い合せに座っておしゃべりする様子、メルアドを交換しているらしい様子、中で行われたゲームを楽しんでいる様子などを見ることができます。その中の一つが、見出しでもとられている腕立て伏せのシーンです。

一体どういう脈絡でそんなことになったのかわかりませんが、ほとんどの軍人さんたちが腕立て伏せをしていて、女性たちがそれを眺めている写真が何枚かあります。だれが一番長く続けられるか、競っているのでしょうか?

日本でも、自衛官と一般女性の婚活パーティーというのがあると聞いたことがあります。つまるところ、なかなか出合いがない職業だってことなんでしょうか?

ちなみに、一体結果がどうだったのか、何組カップルが出来上がったのか、記事ははっきりとは書いていません。ですが、少なくとも一組は、できあがったようです。

だめんず、事件を起こす

今日もなんとなく中国語を眺めて、なんとなくわかりましょう。

今日は、なかなか普通のニュースでは見かけない言葉がたくさん出てくる記事を選んでみました。

広州のニュースサイト「南都網」の記事です。

今日の見出し

キーワードは2つです。

「怎么」 「抢劫」

このふたつは日本語にはない語彙ではないかと思うのですが・・・。

「怎么」(怎麽)
「なぜ」「どうして」という意味です。ほかに「どう」「どのように」という意味もあります。

「抢劫」(搶劫)
「強奪する」「略奪する」です。

簡体字と日本語の漢字を見比べてみましょう。

「骂」 「罵」
「么」 「麽」
「抢」 「搶」
「气」 「気」

では、見出しの中身を見ていきましょう。

「女友骂他“怎么不去抢劫” 他一气之下真去了」
「女友達に“強盗でもすれば”と毒づかれ、彼は怒って本当に強盗」
「女友」「ガールフレンド」。ご想像の通り、「ボーイフレンド」「男友」
「骂」(罵)は、「毒づく」「叱る」「責める」という意味があります。
「他」「彼」。ちなみに「彼女」の場合は「她」
「气」(気)はここでは「怒る」という意味です。これ、要チェックかもしれません。
「真~」「本当に~」

さて、この記事の当事者は19歳の少年、陳です。自分は仕事にも就かず、就こうともせずにフラフラしていて、彼女にたばこ代をせびったのです。

そりゃあ彼女は怒りますよね。自分は働きもしないでお金を無心するなんて。意地悪というよりも、頭に来て言ってしまったのですね。想像するに、一度目じゃなかったのかもしれません。

「煙草代が欲しいのなら強盗でもすればいいじゃない」

この言葉が原因で、二人は別れることに……。

腹の虫がおさまらない陳は、その日の夜遅く、というより翌日未明、夜食を買って帰る途中だった女性の首に果物ナイフをつきつけ、携帯電話を奪ったのです。

腹の虫がおさまらないなんて、つまるところ逆切れでしかないんですけどね。

それでもって、友達に匿ってもらっていたのだそうです。1ヵ月ほど経ったので「ほとぼりも冷めたはず」と外に出たところを、御用となったんだそうで。男気を出して陳をかばったお友達まで捕まってしまったのだとか。しかも、陳に400元も貸してるんだそうです。「えっ?俺も罪になるっすか?」というような反応らしく、ちょっと気の毒ですが、犯罪者を匿っちゃったからねえ。

そういう友達もいるのに、陳ってば、ほんとに馬鹿ですよね。若気の至りで済むように、ちゃんとまともになってほしいものです。しかし、これはたまたま中国の話ってだけで、似たような話はどこの国にでもありそうですよね。もちろん、日本でも。

だいたい、女の子にお金をせびるなんて、まさにヒモ。中国じゃあ日本以上に男の風上にも置けない所業だと思うんですが……私、中国では男が奢るのがふつうだと思ってたんで。

彼女も、陳のようなダメンズと縁が切れてよかったですよ、ほんと。

今日はサクッと飯、という夜に最適かも

今日もなんとなく中国語を眺めて、なんとなくわかりましょう。

今日は、中国南部で始まった新しいビジネス(?)のお話です。

広州のニュースサイト「南都網」の記事です。

今日の見出し

キーワードは2つです。

「自助」 「餐厅」

さて意味を想像してみてください。

「自助」
「セルフサービス」。もともとは「自分で自分を助ける」というような意味です。

「餐厅」(餐庁)
「レストラン」です。

簡体字と日本語の漢字を見比べてみましょう。

「厅」 「庁」
「场」 「場」

では、見出しの中身を見ていきましょう。

「全自助 “微信餐厅”在深圳悄然登场」
「すべてセルフサービス “Wechatレストラン”深圳に静かに登場」
「微信」は中国版LINEのようなSNSで「Wechat」という名称でも知られています。
「悄然」「ひっそり」「静かに」

すごいですよ、このレストラン。

たとえば、そろそろ仕事終わるなってころにWechatで注文しておけば、レストランに着いてすぐに食事できるんだそうですよ。ネットで注文できるだけでなく、支払いまでできるんです。

ただし、ウェイターもウェイトレスもほぼいないので、自分で受け取ってテーブルまで運ばなければならないそうですが。

「味食尚」というこのレストランは、もともとは何十か店舗を持つレストランチェーンのなかの一店らしいのですが、SNS注文式のテスト店舗だそうです。従来の100を超えるメニューから、テスト店舗では90ほどに絞り込んでやっているんだとか。

テスト店舗だけに大々的に宣伝なんかはしてないんでしょうが、結構行列ができるお店になっているようです。

仕事の後、一人でサクッと食べてサクッと帰宅という人には便利かもしれませんね。

ITを使ったこういうアイディア、中国では結構どんどん試されているんだなあと改めて思いました。

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プロフィール

ゆーず

【仕事】文章を書くこと。考えること。
【特技】中国語。翻訳できます。
【特徴】中国でながいこと暮らしていた。
【出身】くまモンの熊本県。

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