今日もなんとなく中国語を眺めて、なんとなくわかりましょう。
今日は、中国のエンターテイメントの世界の話題です。
北京の朝刊紙「新京報」のニュースサイトの記事です。
今日の見出し
キーワードは2つです。
「登台」 「对口型」
なんとなく想像してみてください。
「登台」
「舞台に立つ」ことです。
「对口型」(対口型)
「クチパク」という意味です。「假唱」「夹口型」とも言います。
「假」には「いつわりである」「うそである」という意味があります。
簡体字と日本語の漢字を見比べてみましょう。
「应」 「応」
「质」 「質」
「对」 「対」
「错」 「錯」
では、見出しの中身を見てみましょう。
「筷子兄弟回应登台AMA质疑:对口型是怕唱错丢人」
「チョップスティックブラザーズがAMAのパフォーマンスについて質疑に応える クチパクにしたのは間違えたら恥ずかしいから」
「筷子兄弟」は中国の2人組、肖央と王太利による男性ユニットで「チョップスティックブラザーズ」。「筷子」は「箸」のこと。
「AMA」は「アメリカン・ミュージック・アワード」で米国の4大音楽賞のひとつ。
「怕」は「恐れる」という意味。
「错」(錯)は「間違える」。
「丢人」は「恥をかく」「面目を失う」という意味。
私は先日中国に行った際に初めて知ったのですが、いまこういう音楽が流行っているようです。タイトルは「小苹果」(りんごちゃん)。チョップスティックブラザーズの肖央が監督をして、二人が出演しているコメディ映画の挿入歌で、映画が流行ったようで音楽のほうも人気なのだそうです。
なんとも破天荒なMTVをどうぞ。たしかにノリはいいが私にはわけがわからない(笑)。
なんとも破天荒なMTVをどうぞ。たしかにノリはいいが私にはわけがわからない(笑)。
カラオケで友人が歌ったのを見て初めて知りました。こんなに弾けた中国ポップスは初めてかも。
サビの部分は「君は僕のりんごちゃん~」って歌ってます。芝居は主に韓国語ですが歌は中国語!
そしてこれが、今年のアメリカン・ミュージック・アワードでは第二の江南スタイルとして受賞したのだそうですよ。
中国出身のユニットが米国で大きな賞をとったというのですから、それは注目されたでしょう。この歌、韓国でもカバーされているそうですから、ちょっとやそっとの人気ではないのです。
しかし、受賞したときのパフォーマンスはなんともぎこちないものだったらしく、いろいろと批判というか質問というか、相次いだのだとか。
受賞式でのパフォーマンス。これってクチパクっていうか、歌ってない以前にマイクつけてない?っていうかこれ責めるのかわいそうではないかしら。
強烈なアウェー感……。
二人によれば、受賞するまで賞の事は知らなかったので心の準備ができておらず、むちゃくちゃ緊張してしまったそうで、さらにあれほどの場で間違ったら大変だし、しかも踊りが激しいのでクチパクという手段をとったといいます。
だけど客は引いてたじゃないかという声もあったようですが、バックヤードではジャーナリストの反応はよかったとか。ただ、会場には知り合いは少なかったから、おのずと反応も薄かったのではないか……。
中国のポップスが米国で賞をとるなんて、彼ら自身も感無量のようで、「これからもっと中国文化が世界のメインストリームになっていけばいいなと思う」なんてコメントしてます。
期待してます。
それにしても、北京五輪以来、中国の人たちはクチパクには敏感になっている?
期待してます。
それにしても、北京五輪以来、中国の人たちはクチパクには敏感になっている?